保護者からのお悩みの1つに、「私の言うこと聞かないんですよ!先生から言ってください!!」というのがあります。
お母さんの本音として、本当はこうして欲しいのになかなか子どもが言うことを聞いてくれない、なかなか話を聞いていない、どうやら耳には入っているようだが、そこに行動がともなわない…「聴」かない、「聞」かない、「効」かない…みなさまのお子様はどの漢字が当てはまるでしょうか?
わが子とはいえ難しいですね…子供は思い通りにはなりません…
私も先生と生徒の関係ではありますが、やはり同じように、子供が話を聞いてくれない問題には日ごろから悩んできました。その過程で、もちろん暫定的ではありますが、その原因についてある考えに至ったので少し書いてみたいと思います。ご参考になればと思います。

会話内容の問題?
まず大前提としてご認識いただきたいのは、子供にかける言葉の内容の問題とは切り離して考えましょうということです。
こんな言葉を言ったら子供に変わった、こんな表現が子供の心にとどいた、そういった事例がある事は否定しません。
子供の長所をひたすら強調したセリフ、子供の自尊心を刺激するようなセリフ、子供の劣等感に訴えかけるようなセリフ、子供の夢を関連させるようなセリフ、子供に大きな安心を与えるようなセリフ、いろいろあるのかもしれません…

しかしそういった言葉、魔法のワードとでも言えばいいでしょうか、そんな究極の一言を考えるのは、一言で言って大変です。とてもハードルが高いのではないでしょうか?
私も子供に勉強を教えることを仕事にしている人間ではありますが、さしあたってプロを自認しておりますが、正直なところ、情けない話ですが、なかなか至高の一言なんて思いつきません。
相手となる子供の性格や個性はさまざまです。これを言えば大丈夫と言うような言葉はあるのかもしれませんが、そう一概に言っていいものかどうかは判断できません。
子供にかける言葉の内容や、語彙のチョイスや、表現の工夫や豊富さ…それを考えたりするのはとても難しいと言う事だけは、日ごろ子どもと向き合っている人間として偽らざる気持ちです。これは断言できてしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか?
少し視点を変えてみたほうがいいかもしれません。どんなことを言えばいいのかと言う考え方から、言い換えれば「どのように」(How)という目線から、誰が(Who)という点に変えていただきたいのです。
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